08.葬儀(そうぎ)
(告別式とは言いません)
故人の死を縁に、その死を悼み、遺徳を偲び、仏縁に遇う儀式が葬儀であります。
浄土真宗の門徒である私たちは、平素からお聞かせいただいている「阿弥陀さまからいただく信心ひとつで、いのち終わったその時、お浄土に生まれ仏さまとならせていただく」というみ教えにふさわしい、節度ある仏事としたいものであります。
【出棺勤行(しゅっかんごんぎょう)】
- 出棺の時のお勤めは、個人が生存中に尊い仏縁を結ばせていただいたお仏壇に、最後のお別れをするお勤めですがから、必ずお仏壇の前で行います。
- お勤めは「帰三宝偈(きさんぽうげ)」と言います。これは「深い因縁あって、この人間世界に生を受け、遇い難い仏法に遇い、さらに、尊い本願念仏のみ教えに遇い、今こそ住みなれたわが家を出て、西方浄土へまいらせていただく」という意味をもつお勤めで、出棺にあたり拝読するのに、もっともふさわしいものです。
【葬場勤行(そうじょうごんぎょう)】
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自宅葬の場合
出棺勤行 ー 葬場勤行 ー 出棺 ー 葬列
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寺葬の場合
出棺勤行 ー 出棺 ー 葬列 ー 葬場勤行
[葬列を用いる場合の一例]
先駆 - 供物等 - 三具足(花瓶・ローソク立、香炉) -
- 導師・朱傘 - 結衆 - (写真) - 提灯・提灯 - 棺 -
- 遺族・親族 - 会葬者
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葬場勤行の流れ(一例)
1.遺族、親族着席
2.開式のことば
3.導師・結衆入場 着席
4.合掌礼拝
5.「三奉請(さんぶじょう)」
6.作相、導師焼香
7.表白
8.弔辞(ある場合)
10.「正信偈(しょうしんげ)」遺族・親族・会葬者焼香(五劫思惟から)
11.弔電
12.合掌礼拝
13.導師・結衆 退場
14.閉式のことば
15.謝辞 -
焼香の仕方
① ② ③ ④ 座って行う時 立って行う時 焼香卓の2・3歩前で一礼します。 焼香卓のところ
まで進み、香を一回だけつまんで、おしいただかずに焼香します。合掌し、お念仏を称え礼拝いたします。 2・3歩後ろへさがって一礼をして、もとのところへかえります。 -
葬儀でのこころがけ
・葬儀は、阿弥陀如来さまの前で遺族が個人とお別れする最後の厳粛なお勤めです。そのため、お勤め中には会葬者への答礼は慎み、遺族代表挨拶を通してお礼をするようにします。
・焼香をするとき、導師や喪主・施主への礼は必要ありません。
・浄土真宗にふさわしい葬儀をしましょう。
荘厳壇には、一膳飯、枕団子、水等は供えません。
出棺のとき、茶碗を割りません。
葬儀のあと、清め塩は使いません。 -
葬儀で慎みたいことば
(慎みたいことば) (適切なことば) ・永眠しました → お浄土へ還りました
往生の素懐をとげました・おやすみください → お導きください ・ご霊前(みたま) → ご仏前 ・草場のかげで
・天国→ お浄土で
み仏の世界で・告別式 → 葬儀 ・冥福をいのる → 亡き人をしのんでお念仏をとなえる